結核は昔の病気と思いがちですが、現代の日本にも存在しています。では、結核とはどんな症状なのでしょうか。

結核への対策

結核にかかってしまったら――悪化させないためにはどうすればいい?

結核は「過去の病」ではありません。誰でもが感染してしまう可能性のある病気です。もし万が一、結核にかかってしまった場合、どのように対処すればよいのでしょう。具体的なステップで見ていきましょう。

もしかして結核かも? こんな症状があったらすぐ受診!

結核患者の8割がかかる「肺結核」ですが、その症状は、咳き込み、くしゃみ、微熱などで身近な風邪とたいへんよく似ています。そのため、結核であることに気付かず受診のタイミングを逃してしまったり、重症化して周囲の人を感染させてしまったりする危険性があります。
受診の判断のポイントは症状の長期化です。二週間以上続く咳き込みや微熱があればすぐに医師の診断を仰ぎましょう。さらに、血が混じる痰が出ている、過去、結核患者と接触があったとわかっているなど、特に強く結核の可能性が疑われる場合は自治体の保健所へ電話し、専門の病院を紹介してもらうのが良いでしょう。結核は初期に発見できることで完治の可能性が高まります。

結核と診断された後の治療の流れは?

病院に行くと、最初に結核に感染しているかどうかを調べる各種検査が行われます。
体内に結核菌がいる状態を「感染」、結核菌が増殖しており、症状が現れている状態を「発病」と言いますが、検査の結果「発病」に至っていない場合は通院で治療ができます。
一方、発病していて空気中に結核菌を排出している状態が確認された場合は法律によって入院治療が定められています。
通院、入院とも、結核に感染していたことが分かった場合は抗結核薬による投薬を中心にした化学療法が始まるのが一般的です。
結核に非常に有効な化学療法ですが、患者さんご自身の意識を高くもって、正しく服薬しないと効果が出ない上、薬に耐性のある「多剤性結核」へと発展してしまう恐れもあります。
結核と診断されたら、まずはしっかりとした服薬への意識を持つことが、結核を悪化させない最大のポイントです。







結核にかからない・悪化させないために心がけたいこと

結核にかかりやすい人についてはまだはっきりと解明されていませんが、統計や研究から、免疫力が低下している状態では発病しやすいということが指摘されています。また仮に感染していたとしても、免疫力が強い場合は一生発病しないこともあるとされています。
特に乳幼児や高齢者は抵抗力や免疫力が弱く、結核にかかった場合に重症になる傾向があります。結核は保菌者が出す結核菌によって空気感染しますので、重要な用でない限り多くの人が密集する場所へ連れて行かないようにしましょう。
また一般成人でも、不規則な生活や乱れた食生活は抵抗力を落としてしまいます。質の高い睡眠と栄養を摂ることを中心に、生活習慣を見直していきましょう。
また、結核は都市部での発生率が高い傾向にあります。大都市で生活している方については、結核だけでなくすべての感染症の流行情報について常にチェックしておく、多数の人と接触する可能性がある時はマスクを着用するなど、細かな点にも気を付けましょう。
なお、HIVに感染している方の結核発病率はそれ以外の方に比べ、非常に高くなっています。まずは「絶対に感染しない」という強い意志のもと、予防を徹底していくことが重要です。

参考サイト

結核について 結核Q&A 公益財団法人結核予防会

平成26年結核登録者情報調査年報集計結果(概況)|厚生労働省

『結核を防ぐ、治す』森亨、講談社、2009